モンタルバン、マージさんのコミュニティ (フィリピン) (Jp)

後ろは山、すぐ下は川、台風の被害を受けやすい。

アミハン、土地を持たない農民女性をサポートしている女性グループ、がメンバーの住むコミュニティを訪問する際、同行しました。モンタルバンへはマニラの北、フィリピン大学のキャンパスがあるケソンシティからジプニーで約1時間弱です。道路と川の土手の間の土地に家々が並んでいます。道の反対側はすぐ山の斜面です。2009年の台風オンドイで被害を受けました。マージさんはそのコミュニティに住んでいます。

マージさんは乾季に川原でサヤインゲンを育て、町で売ってい。雨季には川原の「畑」は流されてしまう。

マージさんは子供と夫とともに、耕す土地を求めて、79年にネグロスからモンタルバンに移住してきました。コリー時代の農地改良政策下で得た土地は、地元政府の政策により、農地は宅地に転換され、六年間の訴訟を経て最高裁判決の結果、その権利は奪われました。

耕作の地を奪われ、生活の手立てを失い、どこかに移住しても、慣れない仕事で子供たちに食べさせ、学校に送るほどの収入を確保するのは難しいです。道路と山の斜面の隙間や水の引いた川原で作物を育て、炭を焼き、川石を集め、それらを町で売り、川から水を引き生活用水として近所の家庭に売り、近所の家庭の洗濯を引き受けて、まかないます。「町にもっていっても前よりよく売れない、交通費を引くといくらも残らない。」と、マージさんは言います。

マージさんの娘の家族も近くに住んでいます。娘さんには7人の子供がいます。NGOが子供たちに栄養剤を配っているそうです。マージさんと一緒にご飯といわしの缶詰の夕飯をいただきました。バナナも重要な栄養源です。猫の親子もいます。おなかがすいているらしくいつも大きな声で鳴いています。

マージさんのところから約5分ほど山に向かって歩くと、エコツーリズムプロジェクトのオフィスがあります。世銀も出資するプロジェクトです。さらに進むと、山合い川沿いに雑貨屋が並び、小さな地元の観光地の賑わいです。ピクニック、川遊びに若者のグループがやってきます。小学校も近くにあり、遊びに来る人、地元の住民、子供たちで、山合いとはいえとても活気があり、混雑しています。

5家族が”Not yet”。アミハンのカシイさんがこの地区のメンバーをコーディネートしている。

ある家、商店の壁には、”awarded” や、 “not yet”と赤いペンキで記してあります。ツーリズムプロジェクトのため立ち退きを要求され、すでに村を出た家 は”awarded”、説得されずに残っている家は“not yet”です。一度村を離れ、提供された移住先に移ったものの雇用の支援もなく、耕す土地もなく、収入源を失い、また村に戻ってきた家族もいます。「無断居住者・不法占拠者」を追い出すのも、「プロジェクト」の目的のひとつだと聞きました。

この村では定年退職者向け住宅のプロジェクトもあり、さらに多くの家族が立ち退きを迫られています。

Advertisements